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くまの棲むまち

織田 直樹さん フィールグッド

北秋田市に移住し『フィールグッド』を経営する織田直樹(おだなおき)さん。

 鷹巣商店街に凄い情熱家がいるよ。と聞いたのは一昨年のことでした。なかなかお会いする機会がありませんでしたが、「秋田内陸線・夢列車プロジェクト」のイベントでやっとお会いすることができました。イベント会場の設営から撤収まで精力的に動きまわり、会場の雰囲気づくりにも一役買っていらっしゃって、まさに評判通りの情熱家という第一印象でした。

 何度も聞かれているだろうなと思いつつ、まず最初にお尋ねしたのは「なぜこの地に移住されたのか?」ということでした。 「放射線から家族を守るためですよ。」少し静かな声で話してくれました。

 3.11東日本大震災の時には栃木県で4人のお子さんと念願の田舎暮らしをしていたそうですが、それ以前は東京に住んでいて、子育て環境を考えて栃木県へ移住した中で、震災を経験されたとのことでした。

 ということで、なんと2回目の移住先が北秋田市でした。あの震災では、沢山の方が被災し、また放射能被害から逃れるために移住を余儀なくされた方々もいました。

さて、お聞きしたいことは沢山あります。

───奥様は北秋田市への移住にはどんな反応だったのでしょう
▷もともとナチュラリスト的な女性らしく、のどかな場所が好きですし、乗り気でしたよ。

───2度目の移住ということですが、仕事探しも大変だったんじゃないですか?
    ▷栃木県に住んでいたころに、建築資材関連の会社に在籍しながら起業もしていました。その関係で引き続き同様の仕事が出来て、言ってみれば2回目の起業のような感じでスタート出来ています。

───住んでみて、当地はどうですか?
▷一番大切にしたかった「子育て環境」は、秋田県は放射線の影響が一番少ないとの調査結果を知っていましたから、まずは、安心しています。実際に住んでみて感じているのは、周囲の皆さんが優しくて、食材を持ってきてくれたり、何でも語り合えるし、人とのつながりが暖かく感じられて、とても満足しています。

───現在のお仕事の内容を教えてください。
    ▷”スカンディアモス”というスカンディナヴィア半島産の100%天然ハナゴケを販売しています。水やりなどの手入れの要らない鑑賞用の苔で、今では市内あちこちで利用されていますよ。そのほか、建築資材の”高反射遮熱材”、介護用品の”自動排泄処理装置”の委託販売も行っています。

 沢山のお話を伺いましたが、全部を掲載出来なくて申し訳ありません。最後に2点。

───今、こだわっていることはありますか?
▷老若男女問わず多くの人と話し合うこと。そして困っているヒト・コトに気づいて、助けてあげられるような活動をしたい。

───地域の若者に一言お願いします。
『未来への明るい夢を語り合おう』 夢を語る人が少ないような気がします。

 午前中に織田さんのオフィスにお伺いして、気付けば午後1時を過ぎていました。噂通りの情熱家でした。夢を語る時の表情がとても爽やかで印象的でした。お住まいの自治会の書記もお務めで、地元にとって無くてはならない存在になっているようです。 これまで大変なご苦労もあったと思いますが、そんなことは微塵も感じさせず前進しようとする強さを感じさせる方でした。お会いできて、お話を伺うことが出来て、本当に感謝しています。ありがとうございました。


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