FPのメモ帳 #71215 .
相続が”争族”になるケースが増加

 数年前に相続税の基礎控除分が6割に減額され、それ以来相続税を負担する方が増加しました。この改正制度改正以降、相続に関する調停も増加し、兄弟姉妹など家族間でで争い事になったケースあります。そこで今回は相続対策で考えておきべきことをご紹介します。

 相続税を課税される割合は、相続全体の4%程度でしたが、制度改正後はよそ8%に倍増しています。一方では相続に関する調停件数も増加しているのですが、相続税非課税世帯の調停割合が、調停件数全体に占める割合は、70%を超えているという調査結果が出ています。

 このデータから、相続税が課税される世帯では納税対策を行っていらっしゃる。一方、相続税非課税世帯の場合は、「我が家は遺産の額から言って、相続税の心配が無いし、相続対策は必要無いね」と相続対策を行っていないということが想像できます。


 相続人は配偶者とお子さんが二人(長男、長女)で、お父さん(被相続人)が亡くなった場合を例に、”争族”となるケースを考えてみましょう。 

 ○被相続人(お父さん):自営業
 ▷遺産5000万円。内訳:土地建物、現預金、生命保険。
   相続税は非課税になると予想される。
 ▷遺産は長男に家を守ってもらいたいと考え、あらかじめ配偶者と長男に話してある。
 ▷長女は嫁いでいる。

 この場合、相続税の納税の心配はほぼありません。しかし、遺産は法定相続人全員に相続権利がありますので、長女から遺産相続の請求が出される可能性があります。長女は他家に嫁いでいます。嫁ぎ先のご主人やご家族から、相続に関して助言があるかもしれません。このケースで長女が主張できる遺産遺留分は、約1250万円であり決して少額ではありません。このような場合、相続税は非課税にもかかわらず”争族”に発展するリスクがあります。相続対策が必要になります。

 このような”争族”を避けるための方法として、常にトップに上がるのが生命保険の活用です。死亡保険金の受取人を長女として、被相続人に万一があった場合に、長女にも遺産を受け取ってもらい、長男は両親の跡継ぎとして家を守る。という準備をしておけば、争族が回避できるわけです。(代償相続と言います)
できれば生前に「遺言書」を作成しておくことも大事ですし、機会をみて家族同士で話し合っておけば、”争族”を未然に防ぐことができます。

●法定相続人

①配偶者・子(第1相続順位)、②被相続人の父母(第2相続順位)、③被相続人の兄弟姉妹(第3相続順位)

被相続人に子がいない場合は配偶者と被相続人の父母。父母もいない場合は、配偶者と被相続人の兄弟姉妹へと相続人が移ります。配偶者が亡くなっている場合は、子が相続して集結します。

●オリジナルツール 相続税の試算ツール (tax_souzoku.zip ダウンロード) 
パソコンで動作します。活用してみてください。

 一旦”争族”が発生してしまうと、それまで仲の良かったご家族、ご兄弟が疎遠になってしまったりします。そうならないためにも、相続税課税・非課税にかかわらず相続対策を含めたライフプランをしっかり立てておくことをお薦めします。

藏本光喜 くらもとみつのぶ
日本FP協会 AFP認定者
法人向けデータベース制作
「家計を元気に」セミナー講師
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