FPのメモ帳 #71110 .
年金の繰上げ受給はいくらの減額?

 年金は加入年数や年収などに応じて、65歳から満額支給となっています。お勤めの方の中には、60歳で退職される方もいらっしゃるかもしれません。年金の満額支給までは5年間の空白が生まれてしまいます。そこで年金の繰上げ受給の場合、どの程度の減額になるのか、また逆に繰下げ受給ではどの程度の増額になるのか。今回はセカンドライフプランに参考になる「年金の繰上げ・繰下げ受給額」を取り上げます。

● 年金制度改革は落ち着いた?

 年金制度は何度か制度改正を繰り返し、現在は一定のところに落ち着きました。国民年金、厚生年金、共済年金などが一本の年金制度に統合され、受給開始年齢が職種や性別に関係なく65歳と決定しました。また保険料負担は平成30年4月から上昇しません。

 ただ、年金財政はこれまでと同様にひっ迫しているわけですから、現役世代の保険料負担率以外の改正は(例えば税制など)続くと思われます。

※年齢によって一部65歳前に受給できる「特別支給の厚生年金」についてはこちらの取扱いをチェックしてみてください。▷▷特別支給の老齢厚生年金

●年金の繰上げ繰下げ受給

●繰上げ受給は1ヶ月あたり0.5%の減額、繰下げは0.7%の増額。

 今回の本題です。「繰上げ受給」「繰下げ受給」は、本来水準の受給年金額とどの程度の金額差になるのか簡単に解説します。本来は65歳から受取る年金ですが、早く受取りたい方は最大5年間前倒しで60歳から、また増額して受け取りたい方は最大5年間繰下げて70歳から受取ることが出来ます。この場合それぞれの年金額の計算は以下のようになります。

繰上げ受給の減額率(%) = 繰上げ年数×12×0.5
繰下げ受給の増額立(%) = 繰下げ年数×12×0.7

たとえば、65歳から150万円の年金を受給できる方が、60歳から繰上げ受給した場合は5年間の繰上げですから、5年×12か月×0.5=30(%)となり、150万円×30%の45万円の減額。105万円の年金受給額になります。一方繰下げ受給の場合は、1ヶ月あたり0.7%の増額で受給額は213万円になります。(上図)

 ▷▷記事「年金の繰上げ・繰下げ受給額を試算してみよう」も併せてご覧ください。

 繰上げ受給の場合は65歳前に申告し、老齢厚生年金、老齢基礎年金、いずれも減額された年金が生涯続きます。繰下げ受給は、65歳以降いつでも申告が可能で、老齢厚生年金、老齢基礎年金どちらか一方の繰下げも可能です。ご自身のセカンドライフプランに合わせて、どのような年金の受取方が最適なのかを検討してみるのも良いかもしれません。


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藏本光喜 くらもとみつのぶ
日本FP協会 AFP認定者
法人向けデータベース制作
「家計を元気に」セミナー講師
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